『今年もよろしく』(2026年1月30日)
半年前にとったチケットの出番がついに来た。

劇団四季のバック・トゥ・ザ・フューチャー。
感想を言おうにも、何を口にしてもネタバレになる気がして
「すごくすごかった」「デロリアンいた」とか、語彙力3くらいになってしまうのだが
とにかくすばらしかった。歌の力に圧倒された3時間だった。
少し時を戻そう。
私自身はミュージカル観劇ド素人であり、劇団四季も数えるほどしか観たことがない。
BTTFは確かに好きだが、「劇団四季でやるんだあ」くらいの認識だった。
試しに劇団四季のサイトを見てみたら、
公演が始まった2025年4月時点で年内の上映日はほぼ満席。
席に余裕があるのは年明け以降ときた。
ではなぜそんなニワカの分際で、そんな先のチケットをとったのかというと、
ことの発端はわが家の6歳児である。
わが家には、金曜ロードショーを寝落ちせずリアタイするという
体力がカンスト気味の6歳児がおり、
これまで金ローを通してさまざまな作品に魅せられ、“好き”を拡張してきた。
カーズ、ミッション・イン・ポッシブル、
ルパン三世 カリオストロの城、千と千尋の神隠しetc.…
アマプラで探し、過去作を追い、アマプラにないものはBlu-rayを買い、
1作品あたり「修行かな?」と思う回数を一緒に観た。
『カーズ3』は見るたびに号泣し(私が)
『千と千尋の神隠し』ではちひろがおにぎりを食べるシーンに毎度号泣し(私が)
6歳児も私も印象的なセリフをそらんじられるようになった。すり込みである。
それでも幼児の興味関心は移ろうもので、一定期間を過ぎると
ちゃんとブームは“お気に入り”くらいの温度感に落ち着いていくのだが、
昨年2月に金曜ロードショーで見て以来、ぶっちぎり1位に君臨し続けている作品がある。
そう。
バック・トゥ・ザ・フューチャーである。
金ローでは毎度3週連続で放送される名作。ストーリーの面白さはいうまでもないが、
6歳児の心を捕らえて離さないのがあの車。
デロリアンだ。
あれはすごい。引力がやばい。
おかげで今わが家には小さいデロリアンが5台、中くらいのデロリアンが1台、
まあまあ大きいデロリアンが3台ある(恐ろしいことに今なお増え続けている)
そこにマーティのかっこよさと、ドクの奇抜さとやさしさが6歳児の心を燃やした。
文字通り、寝ても覚めてもBTTFだった。
Blu-rayボックスを買い、気分にあわせて1か2か3のどれかをほぼ毎日みた。
何度か夢に出てきた。
しかもBTTFはちょうど公開40周年。イベント展開に事欠かず、
「西の商業施設でデロリアンの実車展示がある」と聞けば電車で1時間かけて見に行き、
「東の映画館でIMAXと4DXの復刻上映がある」と聞けば両方ともチケットをとった。
そんなBTTFイヤーと化した2025年度。
ラストを飾ったのが、今回の劇団四季だったわけである。
チケットをとった当初の
「半年先まで興味が続いているだろうか」というこちらの懸念は杞憂におわり、
わくわくフルスロットルで向かった四季劇場。
6歳児はあの長丁場を、トミカのデロリアンをにぎりしめ、
暗いなかでもわかるくらい顔面をキラッキラにして観ていた。
歌とダンス。笑いと涙。終演後の鳴りやまない拍手とカーテンコール。
何か一つでも、どんなかたちでも、この子のなかに残ってくれたらいいな、と願う。
***
さて、やりきった。おおいにやりきった。さすがの6歳児も熱が落ち着いてくるはずだ。
子どもの“好き”にひたすら付き合う。楽しく貴重な1年だった。
ありがとうBTTF。次は何に出会うのだろうな。
などと思っていた矢先だった。
実家の母からポコンとLINEが1通。開くとURLが貼られている。
“USJ「25周年&春プロダクト」詳細発表!
『BTTF』ドク&タイムマシンが10年ぶりに復活”
“開催期間:~2027年3月30日”
まだ続くらしい。
今年もよろしく────…!
S.N


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