【考え方と行動を少しずつ変えていく!】
心の病の治療では、薬物療法だけでなく、精神療法が重要です。なかでも認知行動療法は、うつ病、不安症、強迫症、神経性過食症などに対し、薬物療法に並ぶ、あるいは疾患によっては薬物療法以上の有効性をもつ治療として臨床で用いられている精神療法です。
認知行動療法は、考え(認知)が変えられず苦しんでいる人の助けになります。自分の思考パターンをつかみ、考えを変えていくことができます。考えを変えられれば、感情も変わり、行動も変わり、生活が改善します。ストレスがたまり、心が弱っていると思ったら、本書で紹介する「自分でできる方法」を試してみてください。
症状が重く、ひどくつらい人は、医療機関を受診して、認知行動療法が必要か診断してもらいましょう。マンツーマンでおこなうものだけでなく、グループ形式、オンライン形式など多様な方法があります。本書では基礎知識から取り組み方まで解説、認知行動療法への理解が深まります。