日本では20歳以上の約1300万人が過活動膀胱に悩んでおり、若者から高齢者まで幅広く起こります。突然現れるがまんできないほど強い尿意に頻尿を伴うほか、切迫性尿失禁をあわせもつことで、外出できなくなるケースもあります。命にかかわる病気ではないものの、QOL(生活の質)を大きく下げるのです。
人には相談しにくい症状であることから受診のハードルも高く、「周りに気づかれずに解決したい」と考える人が多くいます。一方、運動と生活の見直しなどで大半が改善することは意外に知られていません。高い効果を発揮する薬や原因別の治療を行えば、症状はさらによくなります。
本書は、過活動膀胱の原因から、受診時の検査、自分でおこなう行動療法、薬物療法や手術、さらには「難治性」の場合の治療法までをくわしく解説。受診する勇気はないけれど、少しでも有益な情報を得たい、と思っている人に役立つ一冊です。